AERA 2021年3月29日号より
AERA 2021年3月29日号より

 いよいよ始動した携帯各社の値下げプラン。本当にお得なのはどの会社なのか。2年間使った場合の負担額をシミュレーションした結果、見えたものは。AERA 2021年3月29日号から。

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 昨年末、NTTドコモが大幅値下げプラン「ahamo(アハモ)」を発表したことに端を発した携帯電話各社の新プランが、3月からいよいよ始まった。大手各社や格安スマホ事業者はahamo対抗で大幅な値下げを実現しており、新生活のスタート時期ということもあわせて、新しい携帯電話会社やプランを検討するいい機会と言えそうだ。

■3年で7割の値下げに

 では一体どのプランを選べばいいのか。主要な通信会社のプランを2年間使った場合の負担総額を比較した。データ通信の使用量は人によって大きく異なるので、あまり使わない人からたっぷり使う人まで、4パターンに分けてシミュレーションした。

 まず大手3キャリアの新プランを見てみよう。3月26日開始のドコモの「ahamo」、23日開始のKDDI(au)の「povo(ポヴォ)」、17日開始のソフトバンクの「LINEMO(ラインモ)」はいずれも20ギガバイト(GB)まで高速通信が利用できるオンライン契約専用のプランだ。

 ahamoは月額2700円、povoとLINEMOは2480円(いずれも税別)で、これは3年前に比べれば7割程度も安い水準。他にもっと安いサービスもあるが、今大手3社を使っている人にとっては「契約を変えたら自宅や職場で電波が届かなくなった」といったことが起きず、安心して乗り換えられる。

 ahamoが他の2サービスより高く見えるのは、ahamoのみ1回5分以内の通話定額がセットになっており、ほか2プランはオプション扱いのため。LINEMOは通話オプション500円が1年間無料のキャンペーンを実施している。

 これら三つの新プランで気を付けたいのは、3プランともデータ通信の上限が20GBまでと大きいこと。携帯大手契約者の4割ほどが20GB以上の契約をしているが、実際に20GB以上を利用している人はわずか1割程度に過ぎないという。大半の人にとって、20GBは「多すぎる」のだ。

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