バラエティー番組では、司会や共演者といかに上手に絡めるか、という点も重要となる。前に出過ぎずに自己主張しながら、共演者のトークをうまく拾って、絶妙のタイミングでオチを作る。こうした機転を利かせられるタレントは、当然、テレビ局からも重宝される。この点について、芸能評論家の三杉武氏は「みちょぱの頭の回転さと対応力はすごい」と絶賛する。

「みちょぱは芸人との絡みもうまく、あまり人をベタ褒めしない有吉(弘行)さんが気に入るほどです。たとえば、クロちゃんとのやりとりを見ていても、そのうまさがわかる。『キモい~』と言いながらも、クロちゃんのキャラクターをちゃんと立ててあげているんです。このあたりは、ゆきぽよよりも数段うまい。目上の人への立て方などからも、視聴者は人柄を感じ取っているのだと思います」

 両者ともSNSでの人気は絶大だが、フォロワー数でみると、ゆきぽよは約80万人に対し、みちょぱは115万人。Twitterは、ゆきぽよが31万人、みちょぱが135万人と、4倍以上の開きがある。

 この差が生まれた一因として「目線の違い」を指摘するのは、「マイルドヤンキー」の名付け親で、若者文化に詳しいマーケティングアナリストの原田曜平氏。原田氏は、自身が管轄する「若者研究所」でアルバイト勤務している30人の若者(高校生・大学生)から2人についての意見を聴取したという。それらを踏まえ、次のように話す。

「SNSを比較すると、みちょぱは視聴者目線の投稿が多い。たとえば、1日どんな服を着ていたのか、着ていた服を全部タグ付けした上で投稿しています。こうすることで読者が(ブランドを)チェックできますし、あくまでも相手目線に立っています。一方のゆきぽよは、『ライザップで頑張りました』といったように『自分が何をした』という投稿が多い印象です」

 また、原田氏が意見を聞いた学生からは「みちょぱの方が投稿写真が見やすくてきれい」といった意見も出たという。

「同じフィルターを使って、写真の統一感にも配慮が行き届いているそうです。一方のゆきぽよは、写真に統一感があまりなく、バラバラ。このあたりの差を、若者は敏感に感じ取っているようです。そうした日ごろの積み重ねからか、みちょぱのファッションにおける人気は絶大です。東京ガールズコレクションでは、2人の歓声の量が全然違うのだと、服飾を勉強している学生たちから聞きました」

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