デビュー曲「夜に駆ける」が、ストリーミング再生回数4 億回を突破した音楽ユニット「YOASOBI」。コンポーザーのAyaseさんとボーカルのikuraさんの2人の出会い、音楽制作の舞台裏、そして気になる収入まで、作家の林真理子さんとの対談で語りました。
>>【対談1:YOASOBI「ここまでヒットするとは…」社会現象化に戸惑いも】より続く
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林:Ayaseさんは以前バンドをやってたんですね。どのぐらいやってたんですか。
Ayase:16歳から始めて、解散したのが去年の春なので、10年近くやってましたね。僕、今年27歳なんで。
林:10年前は、作曲はギターでやってたんですか。
Ayase:ギターを持ってつくることもありましたけど、自分の頭の中で何となく思ったメロディーをそのままスタジオに持っていって、バンドのメンバーと共有してつくることが多かったです。非常にアナログ的なつくり方でした。
林:それが変わったのが何年ぐらい前ですか。
Ayase:パソコンで楽曲をちゃんとつくり始めたのは、YOASOBIを始めるのとほぼ変わらないタイミングなので、2年前ぐらいです。だから楽曲制作歴としては長くないです。
林:ボカロっていうので曲をつくるんでしょう? ボカロって高価なものなんですか。
Ayase:ぜんぜんそんなことないです。ボーカロイド(パソコンに歌詞とメロディーを入力し、キャラクターに歌を歌わせて曲をつくる音声合成システム)のソフト自体はほんとに安くて……。
林:ああ、ボーカロイドを略して「ボカロ」っていうんですか。「ボカロ」って可愛い名前だなと思って、何を指すのかわからないながらに覚えてたんですけど(笑)。
Ayase:ソフトとしては1万円ぐらいの安価なものです。高校生でもちょっとバイトすれば買えるぐらいの値段なんですけど、それを動かすために、中古のパソコンを9万円ぐらいで買いました。作曲のソフトとボーカロイドのソフトを一つずつ買って全部で12万、13万ぐらいでしたから、2、3カ月バイトすれば買える額でしたね。
林:へえ~。いま、ほかにもそういうことをやってる人、いっぱいいるんですか。