小池知事は20日、菅総理よりも二階幹事長に会って緊急事態宣言を直訴。官邸とますますこじれているという。
「小池さんは幹事長室で医療崩壊危機と緊急事態宣言に向けた重大な決意などをかなり強い口調で説いた。小池さんはこの危機的状況を政局にしてはいけない、とさすがに『わきまえている』とのことです。しかし、菅総理の威厳とプライドを守る、という『わきまえ』が相変わらず、足りなかった。そこに尽きるでしょう。最近の官邸では小池対策が重要なテーマになるくらいです。小池さんがどう動くかを想定してコロナ対策を行うなんてまさに本末転倒です。小池さんを過剰に意識し過ぎだとみな、呆れています」(自民党関係者)
一方、菅総理と小池知事のバトルで「蚊帳の外」となっている大阪の吉村知事。しかし、さる政府関係者は「大阪と兵庫は既に緊急事態宣言要請・発出のタイミングを過ぎている」と危機感を募らせる。
「大阪、兵庫では、緊急事態宣言状態のメルクマールであるステージ4を概ね全ての指標でとっくに超越しています。本当に大阪は日本では経験したことのない、災害時のような医療崩壊が発生しています。吉村知事としたら、大阪は菅総理の外遊に“忖度”し、宣言要請を帰国後の20日まで待ったのだから、そろそろ宣言を出して欲しい。でも、官邸からは『前回の緊急事態宣言を1週間も前倒し解除させておいて、自業自得だろう』という恨み節も聞こえます。週内には大阪、兵庫には発出されるだろうが、遅すぎます」
しかし、こうした緊急事態宣言もワクチンが国民に行き渡るまでの「一時しのぎ」でしかない。だが、肝心のワクチンが届かないからこそ、3度も宣言を出さなければいけない悪循環となっている。
菅総理は米国から帰国後、その成果として16歳以上の国民全員分のワクチンについて「9月までに供給されるめどが立った」と胸を張った。しかし、実情は違うという。