「恥ずかしいことに菅総理とファイザーとの電話会談は公表の10分より短く、ほんの数分でした。河野大臣は『実質的に』、総理は『めど』と発言しているとおり、何ら契約上の担保はありません。5000万回分の追加と説明しているようですが、口約束に過ぎません。一国の総理なのにファイザートップに対面面談を断られ、赤っ恥をかきました。9月末が調達のメドというのは『選挙対策か』と霞が関では失笑が漏れています」(前出の政府関係者)
自民党の新型コロナウイルス感染症対策本部長を務める下村博文政調会長は、65歳以上の高齢者に対するワクチン接種について「自治体によっては医療関係者の協力が足りないので、今年いっぱい、場合によっては来年春までかかるのではないか」と越年する可能性に言及している。
「安倍官邸も別の意味で酷かったですが、菅官邸にはもはや政策と理性がなく、頭の中にあるのは、政局とそれによる内閣支持率アップだけです。今週末の内閣支持率がどうしたら上がるか。どうやったら誰に邪魔されることなく、菅総理が主役を演じられるシナリオを作れるか。それを最優先に動いています」(前出の官邸関係者)
東京で緊急事態宣言が再発出されれば、菅総理がせっかくバイデン大統領から支持を取り付けた東京五輪開催も危うくなる。菅官邸にいよいよ退場の時期が迫っているかもしれない。
(AERAdot.取材班)