TBS系のクイズ番組「東大王」に出演していた、東京大法学部の学生、鈴木光さんが3月31日、ツイッターで次のように告知をした。
「本日をもちましてメディア活動への参加を終了します。Instagramは2年半、Twitterは1年という短い期間でありましたが、本当にたくさんの温かい応援をありがとうございました」
鈴木さんは「東大王」でどんな難問にも動じることなく、にこやかに答えるクレバーさが好感をもって迎えられ、ゴールデンタイムのバラエティー番組ということもあり、アイドル、タレントのように注目されていた。
鈴木さんは今年、東京大を卒業した。将来、法曹界を目指すといわれている。彼女の「メディア活動への参加を終了」は、タレント引退宣言といっていいだろう。鈴木さんは卒業前に、置き土産をしてくれた。『夢を叶えるための勉強法』(KADOKAWA 2020年)を上梓し、自身の東京大合格体験記を綴ってくれたのである。
鈴木さんは筑波大附属高校出身。2017年、東京大法学部の推薦入学試験に合格している。同書で推薦入試への心構えをこう記している(一部抜粋)
*高校の授業と行事に積極的に参加し、学校を休まない
*評定平均で高校の上位1%以内を保つ
*国際サミットや、Stanford e-Japanプログラムなどに積極的に参加し、国内外の問題に目を向けながら実践的に英語力を鍛える
*東京大学の教授にも読んでいただける水準の論文を書く練習をする
*ボランティア活動をする
*英語の資格を取る
鈴木さんは、東京大にはもともと一般入試で受ける準備をしていたので、全教科まんべんなく勉強していた。ここに並べられた項目はいずれもハードルが高い。相当な努力が必要だ。彼女は有言実行で、たとえば英検1級を取っている。もっとも、だれもがこなせるものではないだろう。だが、次のアドバイスは参考になるだろう。勉強に対する基本的な考え方である。
「覚えたい事柄に理屈があると疑ったら、まずは調べる。理屈と紐付くと納得感が味わえるので楽しく暗記できる。理屈と知識を関連付けると覚えやすく、忘れにくい」