「たとえば敗訴すれば、数千万から億単位の賠償請求が課せられるような裁判の担当弁護士を選ぶとします。あなたは、英語は仮に流暢だとしても外国の弁護士と、同じくらい優秀な米国人のどちらに頼みますか?訴訟業務や最前線の弁護士業務で食べている日本人は、まったくいません」

 人数が多い米国の弁護士を揶揄(やゆ)した、「アメリカの弁護士は救急車を追いかける( ambulance chaser )」という言葉がある。事故や事件が起こりそうな場所に顔を出して訴訟を起こす弁護士のことだ。

「弁護士人口の多い米国で、弁護士の収入はそれこそピンキリです」(前出の法学館職員)

 年収1千万円に満たない弁護士も珍しくない。日本とは比較にならない物価高のNYで、眞子さまと一緒に暮らすだけの生活はできるのか。

 夫がNY州の大学教授で2年前まで現地で暮らしていた女性が、リアルな物価と生活事情を明かす。

「年収2000万円でギリギリ。1000万円では、かなり生活は苦しい。まず家賃が高い。マンハッタンで治安のマシな地域に住もうと思えば、築100年くらいの30平米のワンルームタイプのアパートメントでも、月35万円程度。元プリンセスが一緒に住むならば、最低でも警備員が24時間ついている物件でなければ危険です。すると家賃は月100万円はくだらない。夫が大学教授になったときの1年目の年収は、600万円でした。マンハッタンから車で4時間の郊外に暮らしていましたが、何せすべてが高い」

 共働きであった夫妻は、赤ちゃんを保育園に預けた。だが、3歳までは午前中の預かりのみで、保育料はなんと月20万円。4歳からは午後も預けられるが、月38万円に跳ね上がる。

 日本ならば、芸能人や富裕層が通わせる高級保育園の料金だ。しかし、米国では庶民が通わせる水準の保育園だという。

「毎日、冷凍した離乳食を持参しなければいけないし、オムツ代えと食事を食べさせるだけ。まさに面倒を見るだけです。幼児教育という発想はないし、園の休みも多い。高い保育園は、月60万円にもなります。しかも、ビルの一角、という園がほとんどですね」

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