写真はイメージ(GettyImages)
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五行色体表は、人体や症状、臓腑など、万物に五行を当てはめて、それをまとめたもの。薬膳や漢方治療の大事な指針となる(週刊朝日ムック「未病から治す本格漢方2021」より)
五行色体表は、人体や症状、臓腑など、万物に五行を当てはめて、それをまとめたもの。薬膳や漢方治療の大事な指針となる(週刊朝日ムック「未病から治す本格漢方2021」より)

 東洋医学でいう「五臓」とは、からだを構成する「肝(かん)」「心(しん)」「脾(ひ)」「肺(はい)」「腎(じん)」の五つ。これらは解剖学的には現代医学の内臓とほぼ同じものですが、その考え方や機能は異なる部分があります。五臓には、それぞれが属する「五季」があり、季節とも深い関わりがあります。週刊朝日ムック「未病から治す本格漢方2021」では、漢方や薬膳を考える上で基本の一つとなる「五行説」について解説しています。

【表】漢方や薬膳の指針となる五行色体表はこちら

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 中医学において、自然界のさまざまな物質や人体の諸器官を、日常生活や生産活動の基本物質である「木(もく)・火(か)・土(ど)・金(ごん)・水(すい)」の五つの元素に結び付けて分類したものを「五行説」といいます。これらは漢方や薬膳を考える上で、基本の一つとなる理論です。

「木・火・土・金・水」の特性についてはそれぞれ、(1)樹木が成長することで伸展・上昇などの意味を表す「木」、(2)火が燃えることで、温熱上昇などの意味を表す「火」、(3) 播種(はしゅ)・収穫など農作物と関連して万物を生かす「土」、(4)変革を表し、清潔・下ろす・収れんの意味をもつ「金」、(5)水のように下ろしたり、うるおしたりといった意味を表す「水」となっています。

 五つの元素は、互いに五行の一つが相手に対して促進・助長・養成などの作用をする「相生(そうせい)」と、五行の一つが相手の成長と機能に対して抑制・制約などの作用をする「相克(そうこく)」の関係をもっています。

■五行と人体の関係を表した五行色体表

 中医学では、診断や治療などの理論的な根拠として五行の相対関係を用います。そのため、五行は人体の生理や病気、食材、環境など、さまざまな内容で分類されています。それを表にしたものが「五行色体表」です。

 五行色体表を見ていくと、まず、「五行と関連する身体の部位」として、からだを構成する「五臓」をはじめ、五臓に対応する腑である「五腑(ごふ)」、五臓が支配する感覚器である「五官(ごかん)」、五臓が司る器官の「五主(ごしゅ)」などに細かく分類されています。

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