いずれは二人で開業を考えています。それに歯科医の世界も患者さんや歯科技工士など「人とのつながり」が重要。セミナーなどを通して、人と人をつなげるような活動もしたいと思っているんです。

妻:大久保涼子 [32]
歯科医師

おおくぼ・りょうこ◆1988年、大阪府羽曳野市生まれ。2015年に愛知学院大学歯学部卒業後、数々の医院を経て、20年から「名古屋矯正歯科診療所」(愛知県名古屋市)に勤務。子どもの歯の生え替わり時期の咬合誘導や、大人の矯正治療など、歯科矯正に力を入れている

 彼の第一印象は「勉強を教えてくれそう」。実際に物理の勉強を教えてもらいました。学生時代ずっと一緒だったので卒業後は自然に結婚するものと思っていたのですが、彼が「ちょっと待って」と(笑)。出会いから10年でようやくタイミングが合いました。

 私の専門は「矯正治療」です。現代人は昔に比べて顎が小さくなっていますが、歯の大きさは原始時代から変わらない。いまの子どもは乳歯が生え替わるときに顎を広げて矯正をしないと、歯並びが悪くなってしまうことが多いのです。矯正には学生時代から興味を持っていたのですが、昨年、希望していた専門の歯科医院に勤務することができ、ようやく道が決まりました。

 同業でも分野が違うので仕事での衝突もなく、家でもお互いの歯は自己管理。私は電動歯ブラシ派でゆすぎにマウスウォッシュを使っています。

 歯科医師は残業も多く、なかなかハードな仕事です。いまはいったん技術取得に専念し、3年後くらいには子育てもしたいと考えています。

AERA 2021年5月17日号

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