日本ハム・中田翔選手(c)朝日新聞社
日本ハム・中田翔選手(c)朝日新聞社

 中日が低迷している。42試合を終えて首位・阪神に11ゲーム差の5位。リーグトップのチーム防御率2.88と投手陣は奮闘しているが、貧打が深刻だ。チーム打率.232、116得点、17本塁打はいずれもリーグワースト。広いバンテリンドームナゴヤを本拠地にしていることを差し引かなければいけないが、ビシエドの5本塁打がチームトップと迫力不足が否めない。

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「落合博満監督で黄金時代を築いた時も守り勝つ野球を提唱していましたが、荒木雅博と井端弘和の『アライバコンビ』がチャンスを作り、森野将彦、ウッズ、和田一浩の中軸が返すという攻撃が確立していた。当時と比べると寂しいですよね…。今はリードオフマンの大島洋平が孤軍奮闘している状況で得点が入る雰囲気を感じない。2軍からの新戦力でテコ入れをしたくても戦力的に厳しい」(スポーツ紙遊軍記者)

 大島は打率.325と好調を維持しているが、他の主力は寂しい数字だ。阿部寿樹が打率.207、2本塁打、高橋周平が打率.264、1本塁打、ビシエドが打率.244、5本塁打、福田永将が打率241、1本塁打。カンフル剤として期待された新外国人のガーバーは4月下旬に1軍昇格したが、打率.156、0本塁打で3週間も立たずにファーム降格。復活が期待された平田良介も打率.155、0本塁打と奮わず、ファームで調整している。

 投手陣は頑張っている。上肢のコンディション不良でエース・大野雄大が戦線離脱しているが、柳裕也がリーグトップの防御率1.83をマークし、小笠原慎之介、ロドリゲス、勝野昌慶など先発陣のコマはそろっている。救援も又吉克樹、福敬登、祖父江大輔など多彩なタイプをそろえ、ライデル・マルティネスという絶対的守護神がいる。打線が機能すれば、十分に戦える陣容なのだ。

「欲しいのは長打を打てる選手ですよね。1発がないと相手も大胆にどんどん内角を突いてくる。シーズン中は厳しいかもしれませんが、ソフトバンク・バレンティン、西武・メヒアなど日本で実績のある選手は獲得を検討する価値がある。日本人で言えば、日本ハム中田翔ですね。今年は打撃不振ですが、打点王を3度獲得するなど長距離砲としての実績は申し分ない。平田、根尾昂と同じ大阪桐蔭でプレーしていた選手もいるので溶け込みやすいでしょう。もちろん、中田をトレードで獲得するならば出血覚悟で中日も主力選手を出さなければいけないですが…」(スポーツ紙デスク)

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