町長は21日に開催された議会で、そのことを追及されると、「(会見で)そんなことは言っていない」と弁明したという。
町長は議会に頭を下げて謝罪したが、「何に対して謝罪しているのか」という質問も飛んだ。
副町長と教育長も「私たちは医療従事者ではありません。町民より先に打ったことを反省している」などと謝罪をしたという。
教育長が医療枠でワクチン接種ができたのは「役とく」とAERAdot.などの取材に対し、話した点についても質問が出た。
「『私がもし教育長という立場になかったのならば先に打つようなことはなかったでしょう。そういう意味で『役とく』という言葉を使ってしまったんだと思う』と教育長は正直に答えていた。それ以上、追及する人もいませんでした」(別の町議)
町長、副町長、教育長の3役は5月19日、町役場の隣にある保険福祉センターで2回目の接種を受けた。当日、様子を見に行った前出の町議はなぜか、隣町の笠間市のA市議が夫婦で医療枠のワクチン接種に来ていることに気づいた。町議はこう主張する。
「顔見知りだったのでA市議に『やぁ、しばらく』と挨拶しました。ソファに座っていて、隣に奥さんがいました。夫婦とも、問診表に書き込んでいた。隣町の市議がうちでワクチンを先行接種するのは“越境接種”なのではないか。自分の市で接種して欲しい」
調べてみると、A市議の娘が城里町内で医療機関を経営していた。A市議夫妻がそれを手伝っているという理由で、医療枠のワクチン接種が認められたというのだ。
医療機関を経営するA市議の娘を直撃すると、両親が4月28日と5月19日にワクチン接種をしたことをアッサリ認めた。そして正当性をこう述べた。
「うちの両親にはスタッフの一員として働いてもらっていますので、医療従事者ということで接種しました。常勤ではなく非常勤ですが、お給料も出ています」
父親のA市議は、月に1度ぐらいの頻度で手伝っているのか、と質問した。