球場によっては無観客での試合も続いている。お客さんが球場にいないと、本当にプロ野球がどれほどの人気を得られているのか、実感するのは難しい問題である。広島のように、どんなに感染に注意していても、大量に感染者が出てしまうこともある。だが、こういった状況下で、どうプロ野球を運営していくか。その運営能力、感染対策が、東京五輪にどう生かされるかはわからないが、大学、高校、そして小学生の野球チームの運営のモデルケースとなるのは間違いない。辛抱強く進めてもらいたい。
今回は、コーチの組織論や、プロ野球運営の話など、少し真面目な話をさせてもらったが、選手はグラウンドで精いっぱいのプレーをするしかない。グラウンド外でのリラックス法は、今は制限が多くてストレスがたまるかもしれないが、今まで目を向けなかったことやしなかったことを考えるチャンスでもある。
梅雨の時期、私も体調には気をつけたい。
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝
※週刊朝日 2021年6月11日号