その他にも公共の施設で海の日のイベントとして7月19日(例年なら「海の日」で祝日、今年は平日)にホームページで子どもの参加者を募集する告知を公開して、最近になって修正したという事例もあった。
そもそも祝日の変更などは閣議で決められる。
「2021年の祝日の改正法案は5月末に出されていたけれども、結局、通常国会が終わる6月までには審議がされていなくて、秋の臨時国会にずれ込んだ。最終的に決定したのが11月末。その時には当然印刷は終わっていたというよりも納品していました」(図書印刷担当者)
こんなことが起きるのは、コロナ禍で東京オリンピック・パラリンピックが延期されるという異例中の異例。7月が近づいた今、周知の方法はないのだろうか?
「例年ですとカレンダーの制作は2月の官報に書いてある祝日を元に作ります。制作している年の途中で翌年の祝日が変更なるのは異例。カレンダーを制作させていただいたクライアントの中には“祝日シール”を追加で注文してくださって、それを後から配布された例もあります」(図書印刷担当者)
この担当者によれば追加の祝日シールがなくとも、「カレンダーには“祝日は変更になることもあります。”と書かれています。ただ、それに気が付いてくださればいいのですが……」と懸念する。
「定期的に病院に通院しなければならない」
「1カ月に一度まとめてお薬をもらう」
「返却日が決められていて、その日を過ぎると延滞金を払う」
などなど、変更された祝日に気付かずに何か大切な期日や予定がある場合も大いに考えられる。自身のカレンダーや手帳だけでなく、例えば高齢の両親がいる場合はそれも併せて、7月22日、23日、8月9日(8日日曜日が山の日になり翌日の9日は振替休日)を赤文字に、7月19日、8月11日、10月11日を黒文字にしておくことをおすすめする。
(文・AERAdot.編集部 太田裕子)