開幕から約2カ月半が経過した今年のプロ野球。今季は阪神の佐藤輝明がルーキーらしからぬ打棒を披露するなど、話題には事欠かないが一つ気になることがある。それは、各チームともに負傷者が続出していることだ。
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6月8日にも日本ハムの中田翔が、走塁中に腰を痛め途中退場となった。報道によると急性腰痛と診断され、実戦復帰までに約3週間かかる見込みとなっている。
各チーム離脱する選手が目立つが、特に多くの負傷者が出ているのが西武。開幕早々に主砲の山川穂高、ベテランの栗山巧がともに脚の怪我で登録抹消となると、その後も外崎修汰、山野辺翔、若林楽人らが立て続けに故障で離脱し、辻発彦監督も「もう選手がいなくなるよ」と嘆くほどの惨状になっている。
巨人の坂本勇人がヘッドスライディングの際に右手親指を骨折したように、プレー中のアクシデントは仕方がない。とはいえ、コンディション不良が起因となった離脱も多く、今シーズンは選手たちに異変が起きているように思えてしまう。
これは、決して日本だけに限ったことではない。米国でも負傷する選手が増加傾向にあるのだ。メジャーリーグの名物記者であるケン・ローゼンタール氏によると、2019年の開幕から1カ月と、2021年の開幕からの1カ月を比べると、実に故障者リスト(IL)入りした選手の数は15パーセント上昇しているという。
現在メジャーでプレーする日本人選手では、前田健太(ツインズ)が右足内転筋の張りで、有原航平(レンジャーズ)が右肩の動脈瘤手術を受け、ともにILに入っている。また、既に戦列に復帰している選手もいるが、開幕から野手ではコディ・ベリンジャー(ドジャース)、マイク・トラウト(エンゼルス)、フェルナンド・タティス(パドレス)、クリスチャン・イエリッチ(ブルワーズ)、ブライス・ハーパー(フィリーズ)、投手ではジェイコブ・デグローム(メッツ)、スティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)、コリー・クルーバー(ヤンキース)ら名前を挙げたらキリがないほど、メジャーを代表する多くの選手が怪我で一度は戦列を離れている。