当時34歳という年齢の中でなかなかコンディション調整に苦しんだ中、「シンジとはやりたいサッカーが一緒」と小野伸二とのダブル司令塔で出場した10月2日の名古屋戦では、シュート数「23本対4本」と圧倒しての2対0快勝劇を演出したが、その後はサポーターが期待するようなプレーは見せられず。同年12月の天皇杯で左太腿を負傷して母国へ戻ると、そのまま戻って来ることはなく、翌年2月に「双方違ったビジョンで戦う」とクラブとの契約解除についてコメントした。約4カ月の日本滞在で、リーグ戦出場8試合のみで日本を去った。

 この2人の世界的スターに加え、ノルウェー代表DFトーレ・ペデルセン(サンフレッチェ広島:1994、95年)、デンマーク代表MFブライアン・ニールセン(浦和レッズ:1996年)といった選手たちもJリーグで満足な結果を残せなかった一方、確かな活躍を披露したのが、ノルウェー代表のFWフローデ・ヨンセンだ。2006年夏、名古屋と契約して32歳で来日すると、Jデビュー戦での2得点を皮切りに高い得点能力を発揮して3年連続2ケタ得点をマーク。2009年からは清水に移籍し、岡崎慎司との名コンビを確立してチームを上位に押し上げた。

 最終的に日本で5年間プレーし、186センチの長身を生かしたポストプレーでチャンスメークをしながら、時に力強く、時に華麗にゴールを奪い続け、J通算143試合52得点という優れた数字を残した。また、ピッチ内外で常に献身的で紳士的な振る舞いを見せ、チームメイト、サポーター問わず、誰からも愛された。2010年限りで日本を去ったが、その後41歳まで現役を続け、2014年にはノルウェーリーグで自身通算3度目の得点王に輝き、39歳で代表チームにも再招集されるなど、息の長い選手でもあった。

 その他、2016年から日本で4年間プレーしたスウェーデン出身のFWロビン・シモビッチも活躍したと言える。2016年に名古屋グランパスに加入すると、身長199センチの長身を生かしたプレーで計11ゴールをマーク。チームがJ2降格となった翌2017年もチームの得点源として存在感を見せてリーグ戦40試合で18ゴール。2018年からは大宮アルディージャでプレーし、日本での4年間でJ1通算29試合11ゴール、J2通算93試合32ゴールを記録した。

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ノルウェー出身の世界最長身FW