写真はイメージです(Getty Images)
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 卒乳をいつ、どうするか。仕事復帰を考えたとき、ママが悩むことの一つだ。産前産後ケアセンター 東峯サライで、母乳育児や卒乳の相談にのっている助産師の中嶋彩さんにスムーズに卒乳するためのアドバイスをもらった。

【図で解説】あるタイミングで激減!妊娠・出産で変化する女性ホルモン

>>【3歳になっても授乳に問題はないの? 2人目妊活や仕事復帰でも悩む卒乳のタイミング】から続く

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 そもそも乳汁は出産後、赤ちゃんがおっぱいに吸いつくことによって作られる仕組みがある。ママが授乳をストップすれば、作られなくなっていくので、仕事復帰は卒乳しやすいタイミングだそうだ。

 授乳の役割の一つは赤ちゃんの栄養摂取なので、食が進むようになると自然と卒乳できることが多いという。しかし、ママのおっぱいの出がよく、赤ちゃんもよく飲むという場合、1日3回食になっても、授乳回数が1日7~8回をくだらないケースもある。

「その場合、いきなりやめるのではなく、まずは授乳回数を徐々に1日3~4回へ減らしていき、さらに、朝と夜の1~2回程度に減らすと、卒乳しやすくなります。保育園の入園を控えているのなら、1日2回食(生後7~8カ月)の時期から、母乳の1~2回分をミルクに替えてもいいかもしれませんね」(中嶋さん、以下同)

 1歳前後、3回食になると、栄養のほとんどを食事から摂れるようになる。それでも、おっぱいを欲しがって泣かれたときは、うろたえずに、おっぱい以外の“お気に入りの何か”で働きかけるといいだろう。授乳のもう一つの役割は、赤ちゃんがスキンシップを通して「安心感を得られる」こと。おっぱい以外のスキンシップを試してみよう。

「例えば、絵本を読んであげる、歌を歌いながら手遊びをする、体をくすぐる、ギューッと抱っこするなど。おっぱいを吸うひとときがなくなったとしても、ママに甘えることができるという安心感を与えることによって、授乳回数を減らしていくことができます」

 さらに、1歳以降であれば、ある程度はママの言葉を理解できる。「こんなことが1人でできて、すごいね。おにいちゃん(おねえちゃん)になったね」と、日常の行動をほめてあげるのも、卒乳のステップを踏むうえで役立つという。コミュニケーションを図ることで安心感を与える方法だ。

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