7ゲーム差で首位・阪神を追いかける巨人にとって大きな痛手だ。
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16日付けで各紙が報じたジャスティン・スモークの電撃退団。関係者の話によると、新型コロナウイルスの感染がなかなか収束せず、入国制限で家族の来日がかなわない状況が続き、慣れない異国の地で単身赴任生活を送っていたスモークはストレスを抱えて退団を申し出たという。球団側は必要不可欠な戦力として慰留を続けたが、本人の希望を尊重して退団を了承。近日中にも米国に帰国することになった。
スモークはメジャー通算196本塁打の実績を引っさげて2年契約で入団。新型コロナウイルスの影響で来日は3月下旬にずれ込んだが、デビュー2戦目となる4月28日のヤクルト戦(神宮)で来日初アーチを放つなど、強打のスイッチヒッターとして、「5番・一塁」でポイントゲッターになっていた。巨人-阪神が通算2000試合の節目を迎えた5月15日の「伝統の一戦」では左腕・伊藤将司から右打席で逆転の決勝左越え3ラン。数字以上に価値のある殊勲打が目立った。5月終了時点で打率.302、6本塁打、12打点。好成績をマークしていたが、グラウンドを離れればコロナ禍で外出できる範囲も限られる。家族に会えない寂しさが募っていたのかもしれない。6月に入ると月間打率.156、1本塁打、2打点。生真面目な性格で知られるナイスガイは打撃不振にベンチで悩む様子も見られた。
巨人はスモークと共に今季から新加入したテームズも、来日デビュー戦となった4月27日のヤクルト戦(神宮)の外野守備で右アキレス腱断裂の重傷を負い、今季の復帰は絶望的な状況になっている。リーグ戦が再開する18日の首位攻防戦・阪神戦(甲子園)から、打撃不振でファームに降格していた丸佳浩が復帰するが、助っ人の野手不在の緊急事態で、球団フロントが新外国人の獲得に動く可能性は十分にある。
ただ、他球団の関係者からは意外な声が聞こえる。
「新外国人の野手は使ってみないと分からない。シーズン途中で加入する選手は日本の投手の攻め方に適応するのに時間がかかり、力を発揮できないまま日本を去るケースが多い。それなら中島宏之を一塁のスタメンで起用された方が嫌ですね。パンチ力は元々ありますが、新しいフォームになって打ち損じが少なくなった。広角に安打を打てる打撃技術が高いので走者を出した場面で対戦したくない。スモークがいなくなっても中島を起用するなら大きな戦力ダウンにはならないと思います」