安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の有識者会議の議論が続いている。秋篠宮家の長女・眞子さまの結婚問題の影響で、世の中には、女性・女系天皇、女性宮家創設に対して、以前よりも複雑な感情を抱くようになった人も多い。その一方で人気を集めているのが、今年12月に成年を迎え、本格的な公務デビューする愛子さまだ。人気の背景を、皇室ウォッチャーの辛酸なめ子さんが分析する。
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小室さん問題が女性宮家創設の防波堤になってくれたーー。男系による皇統の維持を主張する保守派からは、こうした声が漏れている。たとえば明治天皇の玄孫で政治評論家の竹田恒泰さんは、自身のYouTubeで、こんな見解を述べて話題を集めた。
「KK現れたから女性宮家の話が吹っ飛んだ。女性宮家をするってことは、すなわちKKが皇族になる。通るわけないっしょ」
だが、竹田さんをはじめとする保守派の主張を、世の中が全面的に支持し始めたかというとそうでもない。愛子さまを想定すれば、女系・女性や女性宮家に対する拒否感は少ないようなのだ。
今年二十歳の成年を迎え本格的な公務デビューをする愛子さまに対する世間の期待は高い。週刊誌などは、「愛子天皇」といった見出しの記事をたびたびつくり、巷でも「愛子さまは天皇にならないのか」と思ってる人は意外に多い。
こうしたちまたの声について、皇室ウオッチャーで知られる・コラムニストの辛酸なめ子さんは、こう分析する。
「愛子さまは、いわば本家筋のひとり娘。正統派のロイヤルプリンセスとして、王道を歩んでいらっしゃる安定感があるのです。対して、これまで進歩的で自由な家風をモットーにしていた秋篠宮家は、どことなく不安定な印象を受けてしまいます」
辛酸さんは、それは天皇家と秋篠宮家の教育方針に如実に現れている、と感じている。
たとえば秋篠宮家の眞子さまと佳子さまは、高校までは皇族が通ってきた伝統を持つ学習院であったが、大学は英語教育を重視する国際基督教大学(ICU)に進学した。
その後は、眞子さまは小室さんとキャンパスで出会い交際。佳子さまは、露出度の高いタンクトップ姿でICUの学生行事やヒップホップダンスの発表会に参加して週刊誌に写真を撮られるなど、世間を騒がせてしまった。
一方で、愛子さまは、王道である学習院に大学まで通い続けた。