ペットはもはや大事な家族。読者とペットの愛おしい日常のひとコマをお届けします。今回の主役は、犬のカナデちゃんです。
【写真】2万匹に1匹の貴重な猫の「やんのかステップ」風ショット
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外気温が零下4度の寒い朝、いつものとおり雄の愛犬マリンを連れて雪の積もった公園のそばを通りかかると、雪の塊がモソモソと動いている。
驚いてよく見ると、雪をかぶった小型犬が寒さにブルブル震えていた。
野良犬とも思えないし、どこかの家から逃げ出して、道に迷った末、雪の公園で一晩過ごしたようだった。このままでは凍死すると思い、抱きかかえて自宅に連れ帰った。
手入れのいい飼い犬のように見えたので、交番に届けた。
3日ほどして、飼い主が見つかったと連絡があり、飼い主さんが引き取りに来た。
私が保護した小型犬は3歳の雌のダックスフントで、名前はカナデ。ちょっとしたすきに、玄関のドアから逃げ出したという。
聞けば、近々引っ越しをする予定だとか。その引っ越し先はペット禁止なので、引き取ってくれる人を探しているとのことだった。
結局、これも何かの縁と、わが家で引き取ることにした。
それから14年が過ぎたが、カナデは今も元気いっぱい食欲も旺盛で、私たち夫婦を癒やしてくれている。
わが家に来た当初から先輩犬とも仲がよく、玄関先に2匹並んでよく日なたぼっこをしていた。
私を命の恩人と思っているのか、一日中そばを離れず、風呂に入れば脱衣所で、トイレに入ればドアの前でじっと待っている姿がなんともいじらしい。寝るときも、私の布団の足元で寝ている。
妻もよく面倒をみているが、妻のことはただの餌係だと思っているようだ(笑)。
17歳のおばあちゃん犬になったが、いつまでも長生きしてほしい。(北海道室蘭市/80歳/無職)
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※週刊朝日 2022年12月16日号