近畿大東京センターで、オンライン就活の必須アイテムとなったリングライトやパソコンの高さを調整する台も完備。学生たちも堂々と面接に臨める(写真/近畿大学提供)
近畿大東京センターで、オンライン就活の必須アイテムとなったリングライトやパソコンの高さを調整する台も完備。学生たちも堂々と面接に臨める(写真/近畿大学提供)

 10年で大学が大きく変わるなかで、学生たちの価値観も変化している。とりわけ、コロナ禍では重厚長大な名門企業が凋落する様子を目の当たりにした。

「コロナをきっかけに、その仕事がオンライン対応できるかどうかを意識するようになりました」

 そう話すのは、法政大4年生の三田理紗子さん(23)。かつてはテレビ業界に憧れたこともあったが、完全なリモート化は難しい。一方で、スムーズにリモート体制へ移行していたIT業界に関心が高まったという。

 学年で一つ下の23年卒生との就活にも温度差を感じている。大学生活の半分をコロナ禍で過ごした後輩たちは、就活への恐怖感を抱いているように見えるという。就活では鉄板となる、学生時代に力を入れた「ガクチカ」が書けないからだ。

「大学で先輩の話も聞けないから、自分の姿もイメージできないし、どんどん不安になっているんです」(三田さん)

(編集部・福井しほ)

※AERA 2021年7月12日号より抜粋

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