放送作家の鈴木おさむさん
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 放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、イジメについて。

【写真】「渋谷系」として名をはせたころの面影は…時の流れを感じる1枚

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 イジメについて思うこと。以前、この連載でも書きましたが、小山田圭吾さんの件をきっかけに、過去のいじめのことがいろいろと書かれているので、今回、書きたいと思います。

 僕が中学1年の時にクラスでいじめがありました。A君と言う男の子が、気づくと、ある日突然イジメられていました。プロレスごっこと言っては、背の高い生徒がA君に思い切りラリアットをしたり、A君の上に生徒が5人6人と乗ったり、2階の教室の窓際からA君を落とすふりをしてビビらせたり。ある生徒はバケツを持ってきてA君の葬式ごっこをしたり。

 ある日、隣のクラスのB先生がいじめに気付きました。僕たちのクラスの担任は女性の先生でした。B先生はかなり気合の入ってる背のデカイ体育会系の先生。B先生は担任の先生じゃ手に負えないと思い、代わりに職員室に生徒全員を呼び出しました。

 そこにはA君がいました。事前にA君から誰がどんなイジメをしたか細かく事情聴取していたのです。

 最初に僕がみんなの前に呼ばれました。僕は学級委員長でした。B先生に呼ばれ「おさむ、お前学級委員長だよな?」と言われて、思わず僕は「僕はイジメしてません」と言ってしまったのです。僕はイジメには「参加してなかった」。だけどイジメには気づいていた。

 するとB先生が言いました。「学級委員長でありながら、見て見ぬフリするのが一番の罪なんだよ!」と叫んで僕の右頬を強い力で張りました。先生の言うとおりだと思いました。
気づいているのに見て見ぬフリ。一番の罪。最低です。

 そのあと、生徒が一人ずつB先生の前に呼ばれて、A君にしたイジメと同様のことを先生は生徒たちにしていきました。ラリアットをした生徒にはラリアットがどれだけ痛いものかをわからせるために、その生徒にラリアットをしました。吹き飛んでいきました。恐怖と罪悪感で、生徒全員が教室で泣いていました。

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今でも思い返すと汗がでる