いよいよ蒸溜所に到着。蒸溜所の中を映像を見ながら、ナビゲーターがウイスキーの製造過程を説明していく。まずは、原料の麦芽と白州で育まれた水を混ぜて麦汁を作る仕込みの過程に注目。

「ここで、ピートという植物が炭化したもので麦芽を燻すため、白州の独特なスモーキーな香りがつけられます」(同)

 次に、深さ4.7mの巨大な発酵槽が映し出された。この発酵槽の中で、麦汁に数種類の酵母を加えて3日間かけて発酵させ、もろみが作られるという。

「部屋全体は酵母の影響で甘酸っぱい香りがするんですよ」(同)

 続いて蒸溜の過程。発酵が終わったもろみは銅製の蒸溜釜に移され、直火で2回の蒸溜が行われる。普段近づけないほどの距離で蒸溜釜を見ることができるのが、オンライン・ライブならでは。

 蒸溜後の液体が入った瓶を見せてもらったが、入っていたのはウイスキー特有のあの琥珀色ではなく、無色透明の液体だった。

「蒸溜が終わった透明な液体をニューポットと呼びます。アルコール度数はなんと70%です」(同)
 
 このようにナビゲーターが説明すると、すかさず、参加者からチャットで質問が飛んできた。

「それ、どんな味がするんでしょうか?」

「焼酎に近い味です」(ナビゲーター)

 このニューポットを樽に詰め、数年から数十年かけて貯蔵庫で熟成させることで、蜂蜜のような色をしたウイスキーができるそうだ。

 最後の工程、熟成に移る前に熟成樽に使う木材、樽材の展示を見ることができた。樽にも産地や木の種類が複数あり、使う樽材によってできる原酒に違いが出てくるのだという。熟成樽が並ぶ貯蔵庫の中は温度調整されておらず、場所によってできる原酒に個性が生まれる。それぞれの樽でできた原酒をブレンダーと呼ばれるプロがテイスティングし、ブレンドすることで白州のウイスキーが完成する。

「どのようにブレンドしているかは企業秘密ですが、プロのブレンダーが熟成具合を見極めることで、白州の品質が保たれています」(同)

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