「元男性主任研究員のようないい加減な捜査員がやった捜査は信用できない。毒物が混入されたカレーの鑑定もおかしいと疑ってかかるのは当然だ」(当時の弁護団)

 元男性主任研究員は起訴された以外に鑑定の偽造が複数あったが、時効で起訴されなかったという。

「讃岐容疑者も余罪があるかもしれない。須藤容疑者は裁判で徹底的に否認するだろう。カギになるのが和歌山カレー事件と同様、周辺捜査や消去法の捜査だ。それに関わった讃岐容疑者が盗撮で逮捕となれば、その信用性がゆらいでしまうと心配している」(前出・和歌山県警幹部)

 警視庁は讃岐容疑者の和歌山県内の自宅なども捜索。讃岐容疑者は、警視庁の調べに対し、「好みの女性だったので、盗撮した。女性にばれてしまったので、犯行に及んでしまった」と容疑を認めている。

 讃岐容疑者の犯行が須藤容疑者の裁判の行方に今後、どんな影響を与えるのだろうか。
(AERAdot.編集部 今西憲之)

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大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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