サイドバックでは、アグレッシブにサイドを上下動する成瀬竣平(名古屋)、フィジカル自慢でCBも可能な高い守備力を持つ半田陸(山形)、さらに圧倒的なスピード&スタミナで“長友二世”に相応しい畑大雅(湘南)も楽しみな逸材だ。そして中野伸哉(鳥栖)は外せない。2003年8月17日生まれの現在17歳だが、2020年に16歳11カ月でJデビューを果たし、今年3月にはU-24日本代表に飛び級招集。今季のJリーグでも3バックの左としてクレバーな守備と高精度の左足を披露しながら日々、成長を遂げている。
ボランチも多士済々の面子が揃うが、守備面で能力を発揮するのが、松岡大起(8月2日に鳥栖→清水に完全移籍)だ。2001年6月1日生まれ。身長170センチとサイズ的にはやや物足りないが、“和製カンテ”とも呼ばれる圧倒的な運動量と高い危機察知能力でボールを奪い、すぐさま攻撃へと繋げ、清水に移籍前の鳥栖では既にチームの心臓としてプレーしていた。また、2002年2月16日生まれの藤田譲瑠チマ(徳島)、2002年8月13日生まれで先述の田中聡もボランチとして高い能力を持ち、ともに他のポジションでも対応可能な優れた戦術眼を持っている。
一方、攻撃面に特徴があるのが、山本理仁(東京V)だ。2001年12月12日生まれ。精度の高い左足に特徴があり、中盤の低い位置から長短織り交ぜたパスで攻撃のリズムを作る。さらに2003年4月30日生まれの松木玖生(青森山田高)も注目の一人。強靭なフィジカルを武器に、中盤での潰し役から攻撃の組み立て、フィニッシュと多彩な能力を持っている。何より、強靭なメンタリティーが成長を後押しするはずで、世界基準の万能MFとなれる可能性を持っている。
さらにMF陣では、2002年1月29日生まれの荒木遼太郎(鹿島)、2001年9月15日生まれの武田英寿(浦和)の2人も期待の逸材。優れたボールテクニックと高いインテリジェンスを持ち、久保とともに攻撃のクオリティーを高めることができるタレントだ。特に荒木は今季、アタッカーとしての能力を開花させており、今後3年間でどのように成長するのか非常に楽しみだ。この荒木だけでなく、松村優太(鹿島)、小田裕太郎(神戸)、西川潤(C大阪)、樺山諒乃介(山形※期限付き)とこの世代にもスピード、ドリブル突破に特徴のあるタレントが数多く揃っており、選択肢は多い。