世界ランキング2位の伊藤との女子シングルス決勝戦で戦前の下馬評は苦戦が予想されたが、ゲームカウント1－3から大逆転勝利。優勝インタビューでは目に涙を浮かべていた。


　
　石川は日本だけでなく、中国でも人気があり、「コートでは厳しい表情なのに普段は笑顔を絶やさない。そのギャップがたまらない」「中国語で話してくれて礼儀正しい。素敵な選手だ」と好感度が高い。中国版のツイッター・ウェイボーのフォロワー数は56万人を超え、女子シングルスの準々決勝で敗れた際には「試合は続くよ。頑張ってね」、「まだまだこれから。応援しているよ」など激励のメッセージが送られた。

　石川の先輩で女子卓球界を長年引っ張ってきた福原愛さんは中国で絶大な人気を誇り、「国民の妹」とキャッチフレーズが付けられた。伊藤は最大の宿敵として、中国メディアに「大魔王」と称され、平野はアジア選手権の優勝で「ハリケーンヒラノ」と命名されている。一方で、石川は親しみやすい雰囲気から、「幼なじみ」「クラスメイト」と呼ばれるが、コートでは誰よりも勝利に貪欲で一歩も引かない。石川、伊藤、平野で歴史的快挙を打ち立てられるか。中国は確かに強いが、可能性は十分にある。

（安西憲春）

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