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卓球女子団体で悲願の金メダル獲得を狙う伊藤美誠、石川佳純、平野美宇の日本代表が3日夜に準決勝で香港と対戦した。3-0と3試合連続のストレート勝ちで決勝進出を果たした。金メダルをかけた頂上決戦は8月5日、中国とドイツの勝者と行なわれる。
「中国の壁は間違いなく高い。決勝戦まで勝ち上がっても勝てる確率は30%ないでしょう。ただ、中国が最も恐れているのが日本であることは間違いない。伊藤美誠は混合ダブルスで金メダルを獲って実力を証明したように、エースとしてどこまで食らいつけるか。平野の高速ラリーも世界トップレベルです。17年のアジア選手権で中国の実力者たちを次々に倒して優勝したようにツボに入ったら手が付けられない。石川も経験豊富でチームの求心力になっている。不可欠な存在ですね」(スポーツ紙記者)
石川は12年のロンドン五輪女子団体で銀メダル、16年のリオデジャネイロ五輪では同種目で銅メダル獲得に大きく貢献した。今回は平野との激しい争いを制し、シングルスの出場権を獲得したが、準々決勝でシンガポール代表のユー・モンユー選手と対戦し、ゲームカウント1対4で敗退した。
SNS、ネット上では「オーソドックスな石川は中国に完全に力負けする。団体戦は厳しい。早田ひなと入れ替えた方がいい」、「伊藤、平野でも中国勢に勝てる確率は20%いくか。金メダルを狙うなら石川は外すべき」などの書き込みもあった。
だが、前出のスポーツ紙記者はこの見方に反論する。
「ダブルスはシングルスで能力の高い1番手と2番手を組み合わせれば良いという簡単な競技ではありません。石川と平野のダブルスは相性が良く、石川が平野の強打をうまく引き出している。今までも若返りの波に飲み込まれそうな時に踏ん張ってとてつもない力を発揮してきた。今回の女子団体でも石川はやってくれると思います」
28歳と最年長の石川はリオデジャネイロ五輪以降に勝利から遠ざかり苦しんだ時期もあったが、今年1月の全日本卓球選手権5年ぶりの優勝を飾った。