栗山監督は自身の最長を更新する10年目のシーズンだが正念場だ。大谷翔平(現エンゼルス)を前例がない投打の二刀流で球界を代表する選手に育て上げ、2度のリーグ優勝、16年には日本一に輝いたが、近年は不本意な戦いぶりが続いている。19、20年と5位に低迷し、今季も最下位に沈んでいる。
「優勝から遠ざかり、清宮幸太郎、吉田輝星らドラフト1位の若手成長株も伸び悩んでいる。1軍で何年も戦力になっていない斎藤佑樹と契約を結んでいることに、ファンからの風当たりが強くなっている。『栗山監督もフロントももう限界』と刷新を望む声が多い中、稲葉監督ならファンも納得するでしょう。本来ならば2軍監督やコーチで指導経験を経て1軍の監督に就任するのが理想ですが、今の日本ハムにそんな余裕はない。東京五輪で金メダルを獲得すれば待望論はさらに高まると思います」(前出のスポーツ紙遊軍記者)
最下位に低迷しているが、首位・オリックスに10ゲーム差と決して逆転不可能な数字ではない。栗山監督の下で後半戦に巻き返せるか。日本ハムの戦いぶりが稲葉監督の去就に大きく影響することになりそうだ。
(牧忠則)