3年後に最大のライバルになりそうなのが、同い年で今大会の女子100メートルバタフライ覇者、カナダのマーガレット・マクニール(21)だ。優勝タイムは55秒59。池江が闘病前に出した日本記録は56秒08で、頂点を狙うなら最低でも55秒台前半が必要だ。ほかにも4位となった18歳の米国選手らがいる。

 今大会の競泳で、日本勢は個人53レース、リレー9レースに出場した。だが、個人での自己ベストは四つだけだった。望月さんは、こう指摘する。

「日本は今回、チームとして調整に失敗したと断言していい。内弁慶的な思考ではなく、海外の例を研究し、準備していくことが必要だと思います」

(編集部・深澤友紀)

AERA 2021年8月16日号-8月23日合併号より抜粋

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