放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、東京2020パラリンピックの開会式について。
【写真】“布袋バンド”を従え、この表情!心が震えた13歳の演技
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Eテレの障害者をテーマにしたバラエティ番組「バリバラ」に出演させていただいたことをきっかけに、障害のある人とさまざまなお仕事や交流などさせていただくことの多かったこの10年。
2016年には僕が企画した「ここがズレてる健常者 障害者100人がモノ申す」をNHKで放送することができた。障害者100人をスタジオに集め、生活の中で直面するさまざまな不満や疑問を健常者にぶつけていくというかなりパンチのある番組だった。スタジオがすごい高揚感で、あの番組を本当に制作してくれたNHKさんには本当に感謝している。
僕の姉の子が生まれた時から障害があるため、障害というものが近い距離であったからこそ、障害者の方たちと番組で共演したり、プライベートでも交流を持つことで、さまざまなことを楽しく勉強することが出来た。
みんなと話すうちに、普段テレビで届けている障害者の番組などについて、どう感じているのかなども知ることが出来て、そのズレに気づけた。
そして。東京オリンピック・パラリンピックのパラリンピックの開会式。まず、1972年生まれの僕と同じ年、はるな愛さんが冒頭から登場。アップで。青い衣装で踊り出す。
この瞬間から「何か」を感じた。
会場の国立競技場を「パラ・エアポート」という空港に見立てて、一般公募で選ばれパフォーマンスを披露した70人余りの障害のある出演者の演技は素晴らしく。
中でも、主役を演じた13歳の和合由依さん。公募のオーディションで選ばれ、演技経験もないのだとか。彼女が演じる飛行機の周りに集まるさまざまな個性的な飛行機。
そしてそのあと、彼女を囲んでのダンスは、さまざまな障害のある方たちが登場しパフォーマンスを披露した。中にはドキっとしてしまう瞬間があったが、パフォーマンスが勝っていく。