清田友理香(きよた・ゆりか)/1988年生まれ。2011年、ソニー(現ソニーグループ)入社。専門はHCD(人間中心設計)。aiboなどを支えるクラウドサービスの開発などに取り組む(photo 写真映像部・東川哲也)
清田友理香(きよた・ゆりか)/1988年生まれ。2011年、ソニー(現ソニーグループ)入社。専門はHCD(人間中心設計)。aiboなどを支えるクラウドサービスの開発などに取り組む(photo 写真映像部・東川哲也)
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 ソニーグループが営業利益1兆2023億円(2022年3月期決算)をたたき出した。営業利益1兆円超えは国内製造業ではトヨタ自動車に次ぐ2社目だ。家電の不振から復活した原動力は、そこで働く「ソニーな人たち」だ。

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 短期集中連載の第2回は、“リケジョ”の清田友理香さん(33)。結婚、出産、復職と、様々なライフイベントをこなし、開発の最前線で働く。そこには気負いも背伸びもない。彼女の生き方には、ソニーの素顔が垣間見られる。2022年11月28日号の記事を紹介する。(前後編の後編)

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“リケジョ”といっても、女性が企業で働き続ける際、大きな壁となるのが、出産や子育て介護といったライフイベントだ。清田もまた、2016年10月に出産後、2年間の育児休暇を取得した。

 当時、夫も育休を取得した。長い休職も可能だったが、検討した結果、夫は産後1カ月間の休暇に加え、必要に応じて育休を使って休むことにした。

 国内の共働き家庭の数は、近年、専業主婦家庭の2倍をこえている。その意味で、清田のように夫婦がフルタイムで子育てをしながら働くことは珍しくない。清田にとっても、出産を経ても働き続けることは、ごく当たり前のことだった。入社当初から、多くの子育て先輩のロールモデルがいた。

「入社したての頃、『子どもが風邪をひいたので有給休暇をとります』というようなメールが朝から送られてくることに驚いたんです。仕事ってそういう理由でも休みづらいと思い込んでいたので、衝撃的でしたね」

 と、語る。

 彼女は、復職タイミングの近い社員を集めたイベントに参加した。家族や上司も同席し、講師からは、働き方や今後のキャリアについて上司と情報共有することの大切さや、上司に対してサポートを促すメッセージがあったという。周囲を巻き込んでサポート体制をつくることで、復職者を孤独にしないのだ。

 清田は、10人ほどの開発チームの中で、女性は2、3人という少数派の環境で働くことが多い。それでも、「この職種で、かつ女性だからという理由で、不都合を感じたことはないですね」と、さらりという。

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