photo 写真映像部・東川哲也
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 教員を確保できずに、「未配置」となるケースが全国の公立学校で相次いでいる。それに伴い、教員不足を補う非正規教員が増えている。だが非正規教員は、同じ仕事をしていても正規教員と比べて、給与や待遇面で差がある。2022年11月28日号の記事を紹介する。

【グラフ】教職員の非正規率の実態はこちら

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 未配置問題と切り離せないのが非正規教員に頼る構造だ。産休、育休や病休者の代替教員だけでなく、年度初めに正規教員が足りず配置できない分もフルタイムの非正規教員が入る。学級担任や部活動の顧問をすることも、もはや当たり前の光景だ。

 元教員や事務職員らからなる「ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会」が文科省に情報公開請求を行って入手した「教職員実数調」を集計したところ、公立小中学校の県費負担教職員の非正規率は07年度に9.4%だったが右肩上がりに増え、21年度には17.5%に。教員の2割近くが非正規だ。

 神奈川県内の小学校に勤務する非正規教員の男性(30代前半)はこう話す。

「あなたにはこの自治体で教員になる能力がありません、と採用試験で落としておきながら、『先生が足りないので、臨時で教員をしませんか』と連絡がくる。最初の数年は、受からなくても同じ仕事ができることがありがたいと思っていました。でも、学級経営や授業にも自信がついてきて、メディアで私の授業実践が紹介されたにもかかわらず不合格とされ、憤りも感じるようになりました」

 非正規教員は正規教員と同じように学級担任をしていても、次年度の身分の保障もなく、給与や待遇面でも格差がある。中でも男性が特に問題だと感じているのは、研修の有無だという。

「初任者(採用選考に合格した1年目の正規教員)には研修があり、指導員もつきますが、『能力がない』と判断された非正規教員にはどちらもない。その後の年次研修もなく、大学で履修した学習以外はすべて独学です」

「調べる会」の山崎洋介事務局長も言う。

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