左から河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行(C)朝日新聞社
左から河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行(C)朝日新聞社

 総裁選でリードしている河野氏がそのまま総裁、首相になった際、二階氏は菅義偉首相の時と同様に、キングメーカーとして振る舞えるのか?河野陣営の国会議員は冷淡な評価だ。

「二階派の支援はありがたいが、寝技師、権謀術数的な派閥で河野氏のカラーとは相いれない。推薦人を出してもらっているので、無下にできないが、菅首相の継承と言っても、二階派を厚遇とはいかないでしょう。キングメーカーもあり得ない。それに野田氏へ推薦人を8人も出してあまりに風見鶏じゃないですか。党員票が分散するので、河野氏の形勢が不利になった。うちが負けたら、勝つのは岸田氏じゃないのかな。二階派はいったい、何をやりたいのか…」

 安倍前首相、菅首相と長く勝ち馬に乗り続け、キングメーカーとして権勢を振るってきた二階氏。だが、今回は永田町、地元で強烈な逆風にさらされているようだ。総裁選後、新たなキングメーカーとして誰が君臨するのか。(AERAdot.編集部 今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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