発売中の『AERA Money 2021秋号』
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 そして運用以外にかかるコストをどの項目まで投資家に負担させるかという「そもそもの仕組み」もリターンに出ているのかもしれない。

「MSCIの『オール・カントリー』と『除く日本』を比べると、『除く日本』のほうが成績は良好でした。1990年代初頭のバブル期には、MSCIの日本株の組み入れ比率が40.2%(!)と米国を抜き、世界ナンバーワンだった時期もあるのですが……」

 なんと、そんな時代が日本に。現在の組み入れ比率は約6%にまで低下した。日本で働いて円で給与をもらい、円で預金しているのだから、全世界株式は「除く日本」を選ぶほうが利益面で賢いかもしれない。

 日本株が巻き返すと思うなら「オールカントリー」でも問題ない。そもそも日本株は約6%。影響力はそんなにないーー(寂)。

 アエラ増刊「AERA Money 2021秋号」では、つみたてNISAで買える「全世界株式」の投信全10本を、規模/コスト/リターン/運用効率/リスクの5項目で忖度なしに100点満点で独自採点。そのランキング結果を公表している。

◎山本憲将(やまもと・のりまさ)/SMBC日興証券 アセットマネジメント・保険マーケティング部長。1994年にSMBC日興証券(当時の社名は日興證券)入社。「場立ち」がいた頃の証券取引所を知る、この道27年の大ベテラン

(文・綾小路麗香、伊藤 忍)

※『AERA Money 2021秋号』から抜粋 

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