
これらの病気は命に関わることはほとんどないが、胸焼けや膨満感、みぞおちの痛みなど多くの不快な症状を引き起こす。症状が強くなると、仕事に集中できない、睡眠が妨げられる、など生活の質(QOL)を低下させる場合もあるので、早めの受診が望ましい。
医療機関を受診する際には、医師に症状を正確に説明することが大切だ。説明の主なポイントは、(1)いつごろからどんな症状があるのか、(2)症状のある場所はどこか、横隔膜(肋骨の下辺り)の上か下か、(3)症状が出るのはいつか(時間帯、食前か食後か)、(4)食事との兼ね合い(食べると楽なのか苦しいのか)などである。言い忘れがないよう、メモに箇条書きしておくとよい。
「一番いけないのは、ピロリ菌検査も検診も全然受けていないのに、自分は大丈夫、と根拠のない自信を持つことです」(三輪医師)
たかが胃の不調、されど胃の不調。軽視しすぎず、適切な判断、対処を心がけたい。
(梶葉子)
※週刊朝日 2021年10月15日号