埼玉県立近代美術館で開催されている『美男におわす』展の様子(撮影/戸嶋日菜乃)
埼玉県立近代美術館で開催されている『美男におわす』展の様子(撮影/戸嶋日菜乃)

 魔夜さんは「美男」は「人が決めつけるものではない」という。

「どんな人が好きなのか、人それぞれに違っていい。太っている人が好きな人もいれば、痩せた人が好みだという人もいます。表現する人間は、自分が思う美しさを描くだけです」

「美男」とは何かを深く問いかける今回の展覧会。最後を飾るのが<わたしの「美男」、あなたの「美男」>だ。現代のアーティストが表現する多様な男性美を紹介している。

「アーティストの表現も多様ならば、見る側の好みもさまざまです。<わたしの「美男」、あなたの「美男」>と名付けたのは、何を美しいとするのかは一人ひとりの問題でもあるから。さまざまな時代、ジャンルの美男像を横断的に展示しているので、アーティストたちがそれぞれの男性像を通じて発信するメッセージから、観る人にとっての『美男』について考えてもらえれば、と思います」(前出・五味さん)

※『美男におわす』展は11月3日まで。

(矢内裕子)

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