山本氏も「枝野代表が言っているのは、山本太郎エイリアンが入ってきてちょっと勘弁してよ、ということでしょう」と理解したという。
立民では東京8区は吉田晴美氏が野党統一候補になる方向で調整が進んでいた。立民は”想定外”の山本氏の出馬宣言に動かざるを得なかった。前出の立民幹部がこう語る。
「山本氏の話が本当なら、もっと早く東京8区から出馬宣言をしてもよかったのに…。得意のサプライズ狙いでぎりぎりに表明したことが仇になった。吉田氏を呼び出して、来年の参院選はどうか、と立民幹部が説得していたが、難航していた」
山本氏のれいわ陣営でも想定外だったのは、吉田陣営の反発があまりに強かったことだ。
「#吉田はるみだと思ってた」というデモが開かれ、東京8区の吉田氏の支援者が活発に動き出したのだ。
「山本氏が入ってきたら、体を張ってでも演説させない」という吉田氏の支援者もいたという。れいわ新選組関係者がこう話す。
「山本氏はあまりに地元の反発が強いことに驚き、調整不足だったと痛感していた」
そして山本氏は枝野氏の一連の発言に不信感を抱くようになったという。
「(これまでの経緯から)どうやって辻褄を合わせるのか。最後の最後、生みの苦しみで、こちら(山本氏)が譲りましたという形が作られようとしている。そんなの野党共闘ではない。批判されるのは、(枝野)代表だ。代表には説得するという気概がなく、混乱だけ生み出した」
そして山本氏は東京8区出馬を断念した経緯をこう説明した。