■手を差し伸べるから

深田:ただ、「ルパンの娘」もそうですが、いただく役が自分の想像を超えるものばかりで(笑)。私は人生の半分以上の時間をこのお仕事をやらせていただいているので、もう“普通の役”がわからなくなってるところもあります。なので、「これをやりたい」と思うこともあまりないんです。「その時の自分の全身全霊で役を演じたい」という気持ちでずっとやっていますが、私はマイナス思考なところもあるので、意志を貫ける強い人間になりたいんです。自信を持って格言とかを言える人になってみたい。

 でも、お休みをいただいていた時にインスタグラムのコメント欄に応援のメッセージを送ってくれた方がたくさんいて、「私はここにいてもいいんだ」と思って、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

――プライベートで仲の良い吉田沙保里からの影響も大きいという。

深田:二人でいる時に、「恭子ちゃんが落ち込んでる時は私が手を差し伸べるから、一緒に頑張って前に進もう」って言ってくれて、涙が出そうになりました。「私は恭子ちゃんといたらいつも幸せだよ」とも言ってくれて。沙保里ちゃんは常に諦めずにやり遂げる力を持ってる方。本当に尊敬しています。

――最近のリフレッシュするためのルーティンは、始めたばかりのスケボーだと、うれしそうに話す。

深田:サーフィンをやっているので、スケボーも何とかできないかなって思ってやり始めたんです。長めのスケートボードと腕と膝のカバーを買って、家の廊下でやっています。廊下の端から端まで行って終わり、って感じなんですけど(笑)。靴下を履くと滑らないんです。「サーフィンと近いから」というのは甘い考えだとわかってるんですけど、何とかできるようになりたいです。(構成/ライター・小松香里)

AERA 2021年10月25日号