かつての日本代表選手は、ほぼすべてが高校サッカーから輩出されていた。だが、Jリーグ発足後にユース出身者が徐々に増え、その中でも国見や帝京に清水商、清水東などの静岡勢、さらに鹿児島実、東福岡などの卒業生が存在感を示していたが、森保ジャパンとなってついにJユース出身者の数が高体連出身者を上回った。今後も「Jユース>高体連」の流れは止まらないだろうが、多様性が求められる中で日本の高校サッカーの存在価値は必ずある。

 今年の青森山田の目玉選手は、MF松木玖生。彼の活躍、成長とともに、多くの青森山田出身者が日本代表のユニフォームを着てW杯で戦う日が来るのだろうか。青森から世界へ。それが、現在「最強」と呼ばれるチームの勝利に加えられるべき、もう一つの使命である。