東京2020大会が始まり、メダル獲得のニュースが続々と入ってきている。
オリンピック日本代表は幼少のころからスポーツに打ち込んできた。金メダルを目指してエリート教育を受けた者も多い。一方で、高校時代に打ち込んだクラブや部活動で競技に目覚めた者もいる。
オリンピック日本代表の出身高校を調べて集計し、ランキングを作ってみた。上位には部活動が盛んで、インターハイや高校選手権の常連校が並んでいる。日本代表の出身高校から、全国の高校のスポーツ勢力図を見ることができ、興味深い。
1位は秀明英光高校(埼玉)。その数は12人と、2位以下を大きく引き離す。全員が水球の選手である。同校水球部はインターハイで4回優勝、9回準優勝という、全国屈指の強豪校だ。
秀明学園水球部総監督の加藤英雄さんは、秀明英光高校水球部の特徴をこう話してくれた。
「秀明水球の合い言葉は電光石火です。攻撃的なスタイルを貫くことを掲げています。水球は水中の格闘技と言われますが、ボールゲームです。世界で通用するよう、判断の速さ、アジリティ(俊敏性)、視野の確保など、高い技術を身につけられるように指導しました。秀明英光出身の選手は背は高くないですが、全体的にスピード感があり、欧米の2メートル近い選手と互角にわたりあえます。今回、自国開催のオリンピックでナショナルチームとして試合に出られるのは運命的なものがあり、幸せなことです。もちろん、勝ち進んでほしいですが、オリンピックを思いっきり楽しんでほしいです」
2位は6人の青森山田高校(青森)、埼玉栄高校(埼玉)、帝京高校、東亜学園高校(以上、東京)、県立横田高校(島根)、県立岐阜各務野高校(岐阜)だ。
青森山田高校のサッカー、卓球、硬式野球、バドミントン、新体操部は全国大会の常連で、「文武両道」を目指している。
青森山田には、卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した水谷隼がいる。バドミントンダブルス代表の永原和可那、福島由紀は、藤田真人監督の下で寮生活をしながら技術を磨いてきた。2人は世界選手権で優勝経験がある。藤田監督は次のような応援メッセージを送ってくれた。
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