
別の近隣住民は、木下氏の様子をこう話す。
「娘さんが小学生の頃、よくうちにあがって犬と遊んでいました。母親(木下氏)は働いていてあまり家にいないらしく、うちでおやつや食事も食べていったこともあります。でも母親は外で会ってもあいさつもせず、知らん顔でした。ゴミ出しの日以外なのにゴミを捨てたり、正直、あまりいい印象はありません」
木下氏は問題発覚後に都民ファーストの会を除名になったが、その後、一人会派「SDGs東京」を立ち上げた。小池百合子都知事は9月17日の定例会見で「私自身も応援したことは大変恥じるべきことだと思っております」と語った。都議会関係者は「小池氏も毅然とした対応を取るべきだ」と話す。
「(木下氏は)7月2日に事故を起こしていますが、小池知事は翌日の3日に木下氏の選挙の応援に入って当選を後押しした。小池知事は自身がいつ、どういう形で事故を知ったのかという経緯をつまびらかにして、木下都議に直接引導を渡す必要があると思います」
居直りを続ける木下氏に対して、東京都には苦情が殺到している。議会局によると、11月12日16時時点で、4297件もの苦情があったという。
「内容は『早く辞めてくれ』という苦情や、議員歳費を返上すべきという意見が非常に多い。12日以降もかなり問い合わせが来ており、件数を集計できる状態にない」(担当者)
木下氏に「ぜひ続けてくれ」という声はあるのか聞くと、「うちの方では全く承ってない」(同)とのことだった。
木下氏は18日午前に議会運営委員会に出席を要請され、各会派からの質問に答えることになっていたが、前日に本人から議会局に「体調が再悪化した」として、欠席を伝えるメールが届いたという。
はたして、木下氏は板橋区民や区議の声をどう受け止めているのか。自分自身で進退を決める時期にきている。(AERA dot.編集部・上田耕司)