現在の攻守の軸が意識改革をしてチームを牽引してくれるのがベストだろうが、来シーズン坂本は34歳、菅野と丸は33歳とベテランの域に突入するため、それは現実的ではない。若手も岡本以外、絶対的な主軸はおらず自身の結果に注力してしまうのは仕方がない。そうなると勝利を求められる巨人では補強に頼ることも必要になる。従来の補強戦略を見直し、数字以外の面でもチームに好影響を与える選手の獲得がまずは必須となりそうだ。

 全権を任されている原監督は新たに3年契約を結ぶこととなった。多くの修羅場を経験した百戦錬磨の指揮官がこの問題点を理解していないはずはない。負けが続いても立ち直れるタフなチームになり常勝軍団に返り咲くのか。それとも暗黒時代に突入してしまうのか。来季以降チームが連敗した時にどういった戦いを見せてくれるのか注目したい。

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