秋元皓貴(写真提供・ONE Championship)
秋元皓貴(写真提供・ONE Championship)

 一方、幼少期から空手を学び活躍した秋元は後にキックボクシングへ転じ、15歳でプロデビュー。ムエタイ現役ランカーを降し、WBCムエタイ日本フェザー級王座も獲得と19戦無敗で駆け抜けると、空手へ復帰し2017年のJFKO第4回全日本フルコンタクト空手選手権軽量級で優勝を果たした。

 翌2018年8月、シンガポールのメガジム「Evolve MMA」のトライアウトを受け合格した秋元は拠点を日本から移し、ONE Championshipで戦ってきた。

「コロナで自粛とかロックダウンもあったので余計にだと思うんですけど、(シンガポールでの3年は)本当にアッという間な感じです。一番最初のロックダウンは3カ月あって、外に出るのはランニングとかウォーキングしかダメみたいな感じだったので、たまに走りに行ったり、家にスペースを作ってそこで練習してっていう感じです。トレーニングはロックダウン前と変わらず1日2回、1時間か1時間半ぐらいずつやって、あとは子どもと遊んだり、っていう感じで過ごしてました」

 秋元にとってコロナ明けでの試合となった昨年10月のジャン・チェンロン戦、この試合で秋元はフライ級(61.2キログラム)からバンタム級(65.8キログラム)に上げての初戦を迎えた。試合は2-1での判定辛勝。

「チェンロン自体もこの階級では結構パワーがある方かと思っていたので少し不安はありましたけど、全然パワー負けしている感覚はなかったので、第1Rのファーストコンタクトでちょっと安心したっていうのはありました。試合が組まれた時はレベルで言うと自分の方が下だと思っていたので、ほんとギリギリで勝ったなっていう感じでした。でも2回目の時はトレーニングを積んでる中で伸びてる感覚があったので、絶対に勝てるっていう自信がありました」

 接戦であったことからすぐに再戦が組まれ、両者は今年2月に再び対戦。ここでは秋元が判定3-0で勝利した。

「(第1戦と第2戦の間の4カ月で)かなり成長したと思います。そこから10カ月ぐらい空きましたけど、まださらにずっと伸び続けている感覚はあります。ジャン・チェンロン戦の時にコーチが変わって、一気に戦い方が変わったというか。それを吸収しやすい体だったのか分からないですけど、すごくマッチして。“大きく変えたいな”っていうのが自分の中にもあったので、タイミングもよかったと思います」

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