秋篠宮さまは会見で眞子さんが結婚まで公を優先してきたこと、眞子さんとの海外旅行についても言及した。17年8月にはお二人でハンガリーを訪問
秋篠宮さまは会見で眞子さんが結婚まで公を優先してきたこと、眞子さんとの海外旅行についても言及した。17年8月にはお二人でハンガリーを訪問

 眞子さんが「私」、つまり結婚を優先しているという批判があった。秋篠宮さまは会見でそのことに触れ、「結婚すると公にしてからの4年、私を優先させたと言われるなら」として、こう言い切った。「10年経っても20年経っても結婚はできないということになるかと思います」

■率直に語り問題提起

 結婚における男性皇族女性皇族の手続きの違いも指摘した秋篠宮さまは、眞子さんの結婚と「(皇族の)公と私のこと」を重ねて論じることへ「少し疑問に思いました」とも述べた。

 娘を持つ親として、望み通りに結婚させたいという思い。「皇族の公と私」論は理解しつつ、その入り口が眞子さんの結婚であることへの違和感。両方を語った。お代替わりの半年前の18年、「大嘗祭への公費支出」に疑問を投げかけた時と同じだと思う。自分の考えを率直に語り、問題提起をする。そのことで、皇室と国民が近くなる。そう思い定めているのが秋篠宮さまだ。

 眞子さんの結婚も、18年に「多くの人が納得し喜んでくれる状況にならなければ、納采の儀を行うことはできません」とし、20年には「結婚することを認めるということ」とした。が、その真意を問われると、「結婚と婚約は違いますから」と述べ、揺れる思いを隠さなかった。

 秋篠宮さまは上皇さま天皇陛下と違い、記者会見でメモを見ない。事前に質問は出されているが、会見場には手ぶらで入る。次男だからこそ、父や兄とは違う形で国民との橋渡しをしよう、そのためにはできるだけ自然に、自分の言葉で。そういう思いの表れだと思う。(コラムニスト・矢部万紀子

AERA 2021年12月13日号より抜粋

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