
ドラマ「日本沈没‐希望のひと‐」で経団連の会長を演じる俳優・風間杜夫さん。昔からのファンである作家・林真理子さんとの対談では、自ら演出しない理由、77歳の喜寿のお祝いについても語ってくれました。
【「日本でいちばん踊っちゃいけない」俳優? 風間杜夫が語るミュージカル秘話】より続く
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風間:もうこの対談、3回目ですからね。
林:私が風間さんのファンなものですから、事あるたびに声をおかけしてるんです。
風間:若いころ、ほんとに応援してくださって。
林:若いころの風間さんって、いまの俳優さんなら小栗旬さんとか菅田将暉さんとか、ああいう感じでしたよね。
風間:でも、林さんとか柴門ふみさん(漫画家)とかは、カッコいいからって応援してくれてた感じじゃないですよね。
林:あのころ、つか(こうへい)さんのお芝居を見ることは大切なカルチャーでしたから、ちょっととがった人が見に行きましたけど、ふつうは「スチュワーデス物語」を見て「教官ステキ!」だったんでしょうね。
風間:ああ、そうですね。
林:ところで、風間さんは演出もなさいますか。
風間:しません。何の興味もなくて、頼まれてもやらないです。
林:そうですか。この前の「女の一生」は段田安則さんが演出されていましたが、ある程度のキャリアを積むと演出をなさる方が多いですよね。
風間:柄本明さんとか佐藤B作さんとか加藤健一さんは自分の劇団を持っていますから、演出の機会はあるでしょうけどね。僕は劇団を持とうとは思いませんね。だいたい、人とつるむのが嫌いで。
林:お友達、いっぱいいらっしゃるじゃないですか。私、50歳のお誕生パーティーに呼んでいただいたとき、誰か女優さんが「風間さん、お友達がいないっていつも言ってるけど、こんなにいっぱい来てるじゃないですか」と言ったの覚えてますよ。
風間:誰かが仕組んだんでしょうね。そりゃ呼ばれりゃ仕方なく来ますよ(笑)。
林:古希のお祝いは?