慣れ親しんだ先発の方が自身の持ち味を発揮できるという思いもあるのだろう。ただ他球団の首脳陣は違った見方をする

「藤浪は救援で起用された方が嫌だね。スタミナを考えずに思いっきり腕を振って、常時160キロ近い球がくる。あれだけの剛速球を投げられる投手はなかなかいないし、少々コースが甘くなっても打たれない。先発の場合は長いイニングを投げるためのペース配分とか色々考えなきゃいけないから、リリースポイントが一定じゃなくなって抜け球が増える。トレードするにしても、先発より救援での起用を考えている球団の方が多いと思う。でも本人がどうしても先発にこだわるなら環境を変えるのも一考の余地はあるかな」

 来季はプロで節目の10年目を迎える。同期入団のエンゼルス・大谷翔平と「投手としての才能は双璧」と形容された右腕は、このまま輝きを取り戻せないまま終わってしまうのか。起用法を含め、来年は野球人生の正念場のシーズンになりそうだ。(安西憲春)

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