現在、放送中の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK)で、主人公・安子(上白石萌音)の義父・千吉役で出演している俳優の段田安則(64)。一代で繊維業を成功させた実業家で厳格な家長を好演中だ。
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27話(12月7日放送)では、幼なじみが営む豆腐屋の一角で、娘のるいを伴いおはぎを売り始めた安子に千吉が苦言を呈する場面が放送された。ただ、安子のアイデンティティーともいえるおはぎの販売自体は容認した千吉のやさしさにSNSでは「時代背景から考えても千吉さんってすごくいい人」「千吉さんはいつもきちんとした考えで相手に接してる。さすが成功した経営者だ」などとSNS上で絶賛の声が相次いだ。
「厳しいながらも人徳があり、家族を温かく見守る父親像が段田さんのハマり役となっています。朝ドラでは以前、人気を博した『ふたりっ子』(1996年後期)で演じた父親役は段田さんの出世作となりました。この作品の脚本を担当した大石静さんと相性がよく、同作以降、大石脚本の常連出演者となっています。くしくも朝ドラと同じ時期に放映されている、相葉雅紀さんの主演ドラマ『和田家の男たち』(テレビ朝日)も大石脚本なのですが、段田さんは主人公・優(相葉雅紀)の祖父役で登場しています」(テレビ情報誌の編集者)
同作は長い間疎遠になっていた息子、父、祖父の独身男3人が同居し、一緒に暮らすという一風変わった家族ドラマで、新聞・テレビ・ネットメディアと、異なる媒体に携わるマスコミ3世代の家族を描いているのだが、段田が演じるのはダンディーで女好きな元新聞記者。大手新聞社の社長にまで登りつめたちょい悪オヤジという設定で、SNSでは「朝ドラとのギャップすごい」と盛り上がりをみせているのだ。シリアスもコミカルも自在にこなす段田の演技力のなせる業だろう。
「新聞社の論説委員として、今のメディアの風潮を憂うという役どころですが、血のつながっていない孫役の相葉さんと掛け合いのように恋愛話をしたり、彼女にふられて泣いたりと魅力的なキャラクターを演じています。本ドラマでは相葉さんや父役の佐々木蔵之介よりも存在感を発揮しており、段田さんの演技に引き込まれる若者も多いようです」(同)