特番スタッフから「喧嘩してくれ」のムチャぶりから作ったギャグだったわけです。その後、竜兵さんは他の番組などでもそのギャグを使うようになっていった。
そのスタジオ収録後の夜も飲みに行ったと思うんですよ。その飲み会で「喧嘩してチュー、あれよかったな!」みたいになって、僕は「またやればいいじゃないすか」という話をしたと思う。
竜兵さんはどんどん喧嘩したらチューを固めていって、出川(哲朗)さんとやったりもしていった。そこから何年もしたのち、居酒屋で飲んでいるときに、その当時の話になって、喧嘩したらチューは「いや、そもそも俺ものですよ」って言ったら、酔っ払った竜兵さんが俺に土下座し出して「竹山、あのギャグくれ!」って(笑)。「あげますよ、使わないから」って、そもそも使う気はなかったし。それからというか、その前から完全に竜兵さんたちのもの。
僕は(和田)アッコさんとか(木梨)憲武さんとか色々な先輩に可愛がってもらっていますけど、やっぱり基本は竜兵会というのはありますよね。何度も言いますけど入れてくれたのは有難い。この竜兵会のすごいのは、有吉弘行を育て、劇団ひとりを育て、土田(晃之)くんを育てたわけですよ。3人ともすごい芸人じゃないですか! 竜兵会は実は後輩を育ていて、でも、後輩たちは「誰も竜兵さんに育ててもらっていないよ」ってツッコミ入れてきますが(笑)。みんな、言葉にはしないけど心の中では相当感謝してると思いますよ。竜兵さんは、自分とはタイプの違う人をバンバン育てたのは本当にすごいことだと思う。
昔から「竜兵さんが死んだとき」って話を竜兵会でよくしているんです(笑)。「竜兵さん死んだら、大笑いしような」って話を竜兵さんを前にして飲みながらするという。竜兵さんが死んだら、竜兵会のみんなで棺桶を持つんだけど、1回手を離して落として、「落とすなよ、なんで落としてんだ!」とリアクションのない亡くなった竜兵さんの顔を見て、みんなが大泣きする――そんなストーリーを話して、みんなでゲラゲラ笑ってて、目の前の竜兵さんに「早くやりたいから死んでくれない?(笑)」って言って、竜兵さんはちゃんとキレてくれる(笑)。そういうくだりも、飲み会では何回も話しています。それは竜兵さんが元気で活躍して、周りのみんなから愛されているからできる話で、素敵な先輩に出会えて本当に良かったなと思っています。
■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録。