小室圭さんと眞子さん

 期待の星であった眞子さん皇室を去ったいま、天皇の直系の内親王である愛子さまにかかる期待は大きい。

 前出の有識者会議のヒアリングメンバーとして会議で意見を述べた所功・京都産業大名誉教授は、こう話す。


「愛子さまは感想で、『成年皇族の一員として、お務めに真摯に向き合い、できる限り両陛下をお助けしていきたい』と述べておられました。その通り、両親の両陛下にとって最大のサポーターは、身近におられる長女の愛子さまです」


 ただし、有識者会議において、愛子さまについて話題にするのは、「タブー」に近い雰囲気であったーー。

 ヒアリングメンバーのひとりは、そう述懐する。現在の皇室典範のもと、次世代の皇位を継ぐことが確定しているのは、秋篠宮さまと長男の悠仁さまだ。先の人物は、こう嘆く。

「愛子さまが皇位を継承するという意味ではなく、令和が続く限り両陛下を支えること。やがて次の天皇の代になっても内親王として活動できる環境を整えることが先決の課題である、と説明したにすぎない。だが、『それは女性天皇から女系天皇の問題につながりかねない。そう、受け止められるのは避けたい』という空気があった」


 現役の女性皇族が皇室にとってどれほど大切な存在であるのか。
 それは、上皇さまが2005(平成17)年に行った誕生日会見を振り返ると、よくわかる。
 清子さんの結婚について質問された上皇さまは、こう答えている。

<私の皇室に対する考え方は、天皇及び皇族は、国民と苦楽を共にすることに努め、国民の幸せを願いつつ務めを果たしていくことが、皇室の在り方として望ましいということであり、またこの在り方が皇室の伝統ではないかと考えているということです。

 女性皇族の存在は、実質的な仕事に加え、公的な場においても私的な場においても、その場の空気に優しさと温かさを与え、人々の善意や勇気に働きかけるという、非常に良い要素を含んでいると感じています> 

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