今年は徳島で7ゴールをマークした宮代大聖
今年は徳島で7ゴールをマークした宮代大聖
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 いよいよW杯イヤーとなる2022年。森保一監督率いる日本代表は、1月21日の親善試合・ウズベキスタン戦を国内組のみで挑み、DF瀬古歩夢(C大阪)、DF西尾隆矢(C大阪)、MF荒木遼太郎(鹿島)、FW小柏剛(札幌)の4人を初招集。新戦力の台頭に期待が集まるが、彼ら以外にもJリーグの各クラブにはまだまだ代表入りの可能性を持っている有望な若手たちが数多くいる。

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 MF陣でまず名前を挙げたいのが、今季のJリーグを制したチームの中でプロ1年目ながら主力となった橘田健人(川崎)だ。1998年5月29日生まれの23歳。神村学園高から桐蔭横浜大へ進み、川崎入り。全国的には無名の存在だったが、豊富な運動量と優れたボール奪取能力に、高校時代にアタッカーだったドリブルでの推進力も持ち合わせ、中盤のアンカーだけでなく、インサイドハーフやサイドバックでもプレー。シーズン中盤までは控えだったが、夏場以降にシミッチからポジションを奪い、優勝に貢献。Jリーグの優秀選手賞も受賞した。来季以降、川崎でさらに存在感を高めていくことができれば、代表ユニフォームに袖を通す日も近くなる。

 プロ入り前から注目されていた選手としては、田中聡(湘南)が今季、大きく成長した一人だ。2002年8月13日生まれの19歳。U-17、U-19、U-20と各世代別代表に選ばれた中、2種登録だった昨季もリーグ戦17試合に出場すると、今季は開幕直後の左センターバックからアンカーへとポジションを変えながら36試合に出場。鋭い読みと球際の強さを武器に不動の存在となった。足元の技術に戦術理解度も高く、落ち着き払ったプレーぶりは19歳とは思えないもの。今季はチームが最終節まで残留争いに巻き込まれる苦しい戦いが続いたが、その中でも大きな存在感を見せ、今後のステップアップが楽しみな選手となった。

 ボランチ、アンカー役ではもう一人、J1昇格に大きく貢献した川崎颯太(京都)にも触れたい。2001年7月30日生まれの20歳。中学までは甲府の下部組織で育ち、高校は京都U-18チームへ。昨年トップ昇格を果たしてリーグ戦16試合に出場すると、2年目の今季は不動のアンカーとして41試合に出場。ボールを激しく刈り取りながらピッチを幅広くカバーしてチームの堅守ぶりを支えるとともに、攻撃面でも効果的なパス出しで貢献。試合を重ねる毎に責任感が増し、チームの心臓と呼ばれるまでになった。J1舞台でも同じような働きを続けながら成長できれば、代表入りも現実味を帯びてくる。

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“常勝軍団”で高校時代にプロ契約の逸材も…