韓国内の報道によれば、BTSコンサートに合わせて10万人余りが釜山を訪れたという。コンサート前後に釜山観光を楽しむ旅行客も多かったようだ。
コンサート直前の時期の10月5日から14日に開かれた釜山国際映画祭にも16万人を超える観客が訪れた。ビッグイベントが続いて釜山がにぎわう中、宿泊施設の不足や宿泊料金の高騰なども指摘された。
BTSは万博誘致の広報大使を務めており、今回は出演料なしで大役を引き受けた。万博を誘致したい釜山市はコンサート会場の提供など行政的な支援はするが費用は負担しないことが開催1カ月前に明らかになり、BTS側が損害を被る可能性も出てARMYの間でも不満の声が広がった。結局、ロッテや現代自動車など16社がスポンサーとなって費用を負担した。
■毎日プルコギバーガー
スポンサーが開催直前に決まった影響で、五月雨式にチケットキャンペーンが始まった。ロッテリアでは対象商品を購入した700人にチケットをプレゼントした。韓国に留学中の30代日本人女性は一般の応募では落選し落ち込んでいたが、キャンペーン情報を知って毎日のように対象のプルコギバーガーを食べ、当選したという。
「友達も一緒に食べてくれたり、(応募券となる)レシートをくれたり。当たった時は奇跡が起きたと思った」(日本人女性)
今回のコンサートは、当初特設舞台を設置して10万人規模で開かれる予定だったが、安全や交通の面で憂慮する声が上がり、アジアード主競技場で5万人規模に縮小して開催されることになった。
コンサート開催までの紆余曲折に、ファンの間では「BTSの評価が下がるのでは」と、懸念する声も上がった。
一方、コンサートそのものへのファンたちの満足度は非常に高かった。韓国内の新聞やテレビでも概ね「観光客誘致に成功」という前向きな報道だった。
また、最年長メンバーのJIN(29)の入隊期限が今年末に迫り、メンバーが兵役義務を果たすことと活動を続けることのどちらが国益になるのかと議論が続いていた中、万博誘致のための公演は「BTSが活動を続けることが国益」という主張を後押しする可能性も指摘されていた。だが、コンサートの2日後、メンバーの軍入隊が電撃的に発表された。
所属事務所BIGHIT MUSICが17日、「JINは10月末に入隊延期の取り消しを申請する予定で、兵務庁の入隊関連プロセスに従う。他のメンバーも各自の計画に沿って順次兵役を履行する予定」と発表した。